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塾講が語る『秘伝』 |
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第31巻
理科 其の7“受験に向けての「まだまだ間に合う物理の計算の攻略」” |
いよいよ中学入試まで、泣いても笑ってもあと100日を切る時期となりました。この時期の3ヶ月余は短いようでも、苦手単元の克服や得意分野の充実など合格に近づくためのまとまった課題をしっかりこなすだけの時間は充分あります。自らの現状をしっかりと見極め、適切な学習計画を立てて進めていって下さい。
さて、理科の苦手単元といえば?もちろん、個々で程度も分野も違うのは当たり前ですが、もし、出題されれば、多くの場合、その入試問題の核(その出来が合否に大きく影響を与える)になる可能性が高く、しかも多くの受験生が苦手としているのは、やはり「物理分野」でしょう。中学受験の物理といえば、「バネ」「てこ」「滑車・輪軸」「運動」「電気」…の単元が挙げられますが、いずれも思考力を問うことができ、難度の差異もつけやすいので難関校での受験生のふるい分けにはうってつけの作問対象になっています。
当然、掲載スペースの関係で一度にすべてというわけにはいきませんので、「バネ」を例にして、その具体的な攻略法を述べていきます。
(1)まずは以下の、解法にあたっての「バネ」の基本知識を確認する。
<1>もとの長さ・のび・全長のそれぞれの意味。
<2>のびは、つるしたおもりの重さに比例する。
<3>もとの長さが半分になるとのびも半分になる。
バネ10cm+10gのおもり→2cmのびる。
バネ 5cm+10gのおもり→1cmのびる。
(2)次に解法の基本パターンを会得する。(バネのそれ自体の重さは考えません。)ここでは、あえて図は載せませんから、頭の中に図を浮かべてください。生徒たちは、鮮明にイメージできるはずです。
<1>2本以上のバネの直列つなぎ(縦につるす)は、つるしたおもりの重さはそれぞれのバネに同じ大きさでかかる。
<2><1>において、上のバネと下のバネの間におもりが1個、下のバネにもおもりが1個つるされている場合は上のバネにはおもり2個分、下のバネにはおもり1個分の重さがかる。
<3>2本以上のバネの並列つなぎ(横に並べる)は、つるしたおもりの重さがつないだバネの数に等分された大きさで、1本のバネにかかる。
<4>1本のバネを水平方向に左右から100gの同じ力で引っ張ったとき、バネをのばす力は200gではなく100gになる。これは、左右どちら一方が、壁や天井の役目をしていると考える。
(3)いよいよ具体的な実践です。
(1)の基本知識を使って、(2)の基本パターンを持った典型題を演習することです。初めはそれぞれのパターンごとに2〜3問練習し、その後は、いくつかのパターンを混ぜる形で2〜3問ずつこなしていくことを勧めます。
その過程での間違いはきちんとチェックしましょう。その間違いが計算ミスなのか、基本知識の誤りなのか、基本パターンの読み違いなのか、ここでの確認は非常に重要です。いい加減な直しは、不確かな定着を招き、後で困る結果になります。ここがしっかり実践できれば、入試の基本・標準レベルまではOKでしょう。
(4)応用・発展問題への対応
応用・発展問題といえども、基本パターンを逸脱した問題はありません。難度が上がる場合には以下のような要素が考えられます。
<1>扱う数字が整数ではなく、小数や計算の過程で分数での処理が必要になる。
<2>基本パターンが1つの問題に2つ以上融合されている。
<3>表やグラフの読みとりで数値を与えてくる。
<4>問題文が長かったり、小問がそれぞれ関連を持つ作問になっている。
以上のことから、いわゆる応用・発展問題への対応には、しっかりした計算力と読解力が要求され、算数・国語の学力も大きく影響すると言えるでしょう。また、表やグラフは、表が何を意味してまとめたものなのか、グラフは縦軸、横軸がそれぞれ何を示しているのかを確認し、そのグラフの傾きの意味を考えながら読み取っていくことが大切です。また、これらは、「バネ」以外の単元でも扱われることも多いので、それらの演習の中で慣れていくことが必要です。
いかがだったでしょうか?「バネの計算」(内容こそちがいますが、他の物理単元もその流れは同じです)は嫌い、難しい、できない、などと諦めないで下さい。上に述べたように、基本知識をきちんと理解して、基本パターンの演習をくり返し行ってください。必ずできるようになります。そして、問題の解ける楽しさを味わってください。まだまだ間に合いますよ。
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