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塾講が語る『秘伝』 |
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第26巻
理科 其の6“「理科のチカラ」をつける。” |
中学入試への対応として、「理科の暗記」から前回のテーマ「理科の計算」までつなげてきました。そして、今回は理科の入試ならではの「実験・観察問題の攻略」というテーマでお伝えします。
中学入試では、単なる知識問題や型にはまった計算問題も受験勉強の中で必ず押さえておかなくてはいけない内容です。そして、それらは単元学習の際に導入から定着まで、否が応でも勉強させられます。ところが、「実験・観察問題」は、単元は様々であるのに加え、実験器具の名前や実験手順を覚えるなどの知識問題、実験の考察、実験結果の予想などを考える思考問題、そして、実験結果におけるデータの分析などの計算問題が必ずといっていいほど融合されていて、生徒側からみると捉えようのない、まるで宙に浮いた様な存在に思えるはずです。
ひとつの入試だけをみると、すべての単元が出題されることはありません。たとえば、「星の動き」は苦手だったが出題されなくて(中には、受験する前から自分の苦手単元は出ないと信じている驚くべき生徒もいます。本当に。)良かったとか、「てこの計算」だけは自信があったのに出題されなかったなど。(そもそも、そんな状態で受験をむかえてはいけませんが…。)しかし、単元は何であれ「実験・観察」に関係した問題が出題されないことはまずないでしょう。このように考えてみても「実験・観察問題」は入試問題の中でたいへん重要な位置を占めているといえます。こういった内容をどのように攻略していくか、そろそろ本題に入りたいと思います。
前述しましたように、「実験・観察」に関する問題は、化学や植物・動物の生物関係が多いのは当たり前でしょうが、天体や天気、地層からの出題も決して珍しくありません。すなわち、単元の限定がないということです。そして、当然ですが、実験データの分析や観察内容の考察は必出で、いわゆる理科の総合力が問われる形になっています。ですから「実験・観察問題の攻略」とは、早々に結論が出た格好ですね。すなわち「理科のチカラ」を付けるということです。
さて、何やらテーマが大きくなった様な気がするのですが、原点に立ち返って「理科のチカラ」とは何かを考えましょう。
ここでの「理科のチカラ」とは、単元の原理・原則を理解し、それを元に問題に対応出来る技術があり、受験における理科の知識が充分に備わっているという机上の力はもちろんですが、それ以外に、たとえば、身の回りの自然界の事象に興味を持ち、その事象を論理的に考えることができたり、物事に対して、何故、どうしての問いかけができ、そして、それに対しての自分なりの答えが持てる。そういった能力を意味します。そして、そういった「理科のチカラ」は、実物に触れて、実体験を通して身体で感じていくことで自然発生的に備わっていくものだと思います。しかし、日常の生活からだけでそれを期待するのは、子供を買い被りすぎている親か、無関心な対応になってしまっている親のどちらかであるといえます。そして、それは、いつから備わり始めるというものではありませんので、低学年のころから意識して実体験を積んでいけば、その「理科のチカラ」の備わる可能性は高くなると思います。
それでは具体的な実体験の例を以下にいくつか紹介したいと思います。
<1> 植物を栽培する。
アサガオやヒマワリなどの身近な草花をプランターで育てる。
(種子の様子から花のつくりまで身近に見ることが出来ます。)
<2> 家族旅行の行く先を考える。
楽しいばかりの遊園地ではなく、海や山などで自然を体験させる。
(潮の満ち干を体感したり、街中では見られない植物を観察することができます。)
<3> 文化施設の利用
博物館・植物園・動物園などでリクエーション的に体験させる。
(ここは、子供の独壇場です。眼を輝かせて、新たな発見を次々に得ることでしょう。)
<4> 日常的に利用できるアイテム
天体望遠鏡・顕微鏡・地球儀・図鑑などは親子で一緒に楽しめて実体験ができます。
(実際に夜空を観察しようものなら、星の魅力にとりつかれて、机上の勉強ではなかなか覚えきれない名前や形を瞬く間に覚えて、うるさいほど語ってくれるでしょう。)
これらは、ほんの一例にすぎません。これから夏本番をむかえるにあたって、「実体験」の機会は、周りに溢れることでしょう。親子でどれにしようか、なんて楽しい 相談をしながら、ひとつでも多くの「実体験」を計画されてはいかがでしょうか。
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