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塾講が語る『秘伝』 |
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第23巻
算数 其の五“文章題を解こう〈3〉”
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今回は“文章題シリーズ”の3回目。いよいよ仕上げです。
過去2回のコラムを参考にしていただき、お子様が「問題文を読み、情景、設定をイメージし、何を求められているかをつかむ。」「条件、数値等を図や表、グラフなどにまとめる。」「式を立て、計算して答を出す」ことができるようになったとします。ところが、それでも間違ってしまうことがあります。その原因は、
<1> 「何を」「どう答えるか」を確認していない。
だから、あり得ない答になってもミスしたことに気がつかない。
<2> 用語の意味がわかっていない。
だから、目安を立てることが難しい。
等が考えられます。
例えば、次のような間違え方をするのです。
【問】 分速250mの速さで0.7時間走った後、時速4.5kmで10分間歩きました。このとき進んだ距離の合計は何kmですか。
【答案】 0.7時間=42分、時速4.5km=分速75mとして、250×42+75×10=11250(m)
…おしいですよね(正解は11.25km)。このまま「11250」と書いてしまうと、「11250km」になってしまいます。地球の赤道の4分の1以上、400mトラックでいうと実に28125周分の道のりを走ったり歩いたりするのがすごい。しかもたった52分で! 平均の速さは驚くなかれマッハ10.6!…と笑い話にしかなりません。
単位をそろえ、正しく立式して、ミスなく計算できたところまでは良かったのです。でも、得られた「11250が道のりで、単位はmである」とわかっていません。こういう場合、「kmの単位で答えなければならない」というルールも無視しがちになります。
「エ〜? いくら何でも11250kmはおかしいって気付くでしょう。」って思われるかもしれませんが、イヤイヤこれがなかなか…。
授業で「速さって知ってる?」ときくと「知ってる!」という元気な返事が返ってきますが、「じゃあ、速さを説明できる?」ときくと「スピード」「速いとか遅いとかいうやつ」「道のり÷時間」が精一杯なんです。
子どもたちは、算数で習ういろいろな用語を、知識としては知っていても、経験として知っている「生きた言葉」にはなっていないので、目安が立てられないのです。
この対策としては、「経験を積ませ、用語の意味を理解させる」のが理想ですが、それができたとしても、解くときに「意識」してくれなければ宝の持ち腐れです。
実は、日々の学習の中に、次のような工夫を入れることが有効な解決策となります。
<1>解答条件に線を引く
これは、「何を」「どう答える」を意識させることが目的です。めざすところがはっきりと見えてもいないのに良い解き方になるはずもなく、答案のミスに気付くはずもありません。見直しも大切ですが、できれば1回で正解を出せるようになりたいものです。
<2>1つ1つの計算で得られた数量が何かを、単位をつけて書く。
あらかじめ「何を求めるか」を書いてから立式しても良いでしょう。場合によっては、式にも単位をつけてみてください。これを日頃の学習の中で取り入れることで、自然に「言葉の意味」や「数量の大きさ」を意識できるようになります。
解く問題すべてに対して行えると良いのですが、このような習慣がないお子様にとっては、最初はやりにくいかもしれません。その場合は、何問か解く問題の内、2〜3問から始めてみてください。
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