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塾講が語る『秘伝』 |
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第22巻
数学 其の1 “算数と数学の違い〜文字式について”
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皆さんこんにちは!
今回は主に中学1年生のお子様の保護者の皆さんへ、「数学」のコラムをお届けします。
中学校に上がると算数という科目は、数学に変わります。小学校のときの算数は得意だったのに、中学校にあがって数学が苦手になった、わからなくなったという人は結構います。もし算数の呼び名が変わって数学になっただけならば、こんなことは起こりえないですよね。ということは、算数と数学の間には呼び名だけではない大きな違いがあるってことになります。その違いって、何でしょう? これからその違いについてお話してみたいと思います。
いろいろなことが挙げられると思いますが、最も大きな違いは「文字」が出てくることです。この文字式は数学の本質で、文字式の理解こそが数学を理解する上でのキーになることは間違いありません。では文字式について説明していきましょう。
例えば、こんな問題を考えてみましょう。
2割引のサービスをしているケーキ屋さんで、500円のケーキを4つ、400円のケーキを6つ、300円のケーキを5つ買いました。合計はいくらになりますか?
それほど難しい問題じゃないですよね。
(500×4+400×6+300×5)×0.8=4720円
となります。
それでは個数を変えてみましょう。
500円のケーキを5つ、400円のケーキを4つ、300円のケーキを3つ買いました。合計はいくらになりますか?
(500×5+400×4+300×3)×0.8=4000円
となります。
もうおわかりでしょうけど、この2つの問題は、解き方が同じですよね。
こういうときに文字式を使うんです。
500円のケーキをχ個、400円のケーキをy個、300円のケーキをz個買ったとします。つまり、
(500×χ+400×y+300×z)×0.8 となり、
( )の中の式に、0.8をそれぞれにかけていくと、
400χ+320y+240z 円
となります。
こうやって文字式で表しておけば、例えば500円のケーキを2個、400円のケーキを3個、300円のケーキを2個買った場合、χに2、yに3、zに2を入れれば、その問題が解けます。もっとも前に計算したものと大して変わってないじゃないかといわれるかもしれませんが、重要なのはそんなことではないんですね。「この問題はこのように考えれば解けるんだ」という、解き方・考え方の抽象化を文字式は示しているんだということが重要なんです。
この文字式による抽象化は、日常生活でも使うことがあると思うんですよ。
例えば、お客さんが商品をいくつずつ注文してくるかわからないけれども、先に値段がいくらになるか考えておこうってな場合です。
この文字式による抽象化が中学・高校の数学の根幹をなしていることは間違いないですから、文字式の利用の意味を知らずして中高の数学の理解はありえません。
小学校のときの算数は本当に好きで得意だったのに、高校生ぐらいになるとさっぱりできないという生徒に出会うことがあります。つるかめ算・流水算・旅人算などなど……、全て完璧であんなに解けてたのにどうして?
次回はその理由について詳しくお話ししていく予定です。乞うご期待!
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