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塾講が語る『秘伝』 |
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第20巻
社会 其の四“「保護者の効果的なアクション2」について”
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前回は、社会学習に役立つ「保護者の効果的なアクション」についてお話ししました。今回はパート2をお届けしたいと思います。
5年生になると地理の勉強が始まります。「八ヶ岳山ろくの野辺山原(のべやまはら)」や「木曽川の水を知多半島に引いている愛知用水」など、初めて聞く言葉がどんどん出てきます。この時期、「私は地理がキライ!」という生徒が出始めます。
しかし、ここで地理をきらいになってもらっては困ります。先は長いのですから。そこで、地理が好きになる技を1つご紹介しましょう。
地理が好きな生徒は地図帳をよく見ていますから、地名を聞いたら場所が頭に浮かんできます。標高が高いのか、低いのかも考えるでしょう。丸覚えでなく、こういう論理的な思考をするから知識が頭に残りますし、自分の知らないことでも類推できるようになります。
こういう姿勢を身に付けさせたいのですが、前回もお話したように、子供が「自分で調べる」という姿勢はなかなか身につきません。そこで、保護者の出番です。さて、どうすれば子供が地図帳を見るようになるのでしょうか?
地図帳をテレビの上に置いて、わからない地名が出てきたらすぐ調べる、というのは前回書きました。今回ご紹介するのは
地図帳とインターネットを使って各地を旅する方法です。
福島県の「安積疏水(あさかそすい)」を授業で学習しました。猪苗代湖の水を郡山盆地に引いている用水です。まず、地図帳で安積疏水を見ます。福島県のほぼ中央部に猪苗代湖があり、そこから東に安積疏水が出ています。よく見ると、猪苗代湖の上に分数が書いてあります。分母が−94、分子が514です。これは何でしょうか?実は、分母が湖の深さ、分子が湖面の標高を示しているのです。つまり、猪苗代湖の水面は514mの高さがあるのです。ですからここから標高約250mの郡山盆地に水が引けたのです。
そして、ここからが面白いところです。インターネットで「猪苗代湖」とインプットします。すると「猪苗代町(いなわしろまち)ホームページ」がありました。そこを開くと「英世のふるさと猪苗代」と書いてあります。
野口英世の故郷だったのです!
そこで今度は「野口英世」で索引してみます。英世は赤貧の中から努力ではい上がり、すばらしい医学者になりました。しかし、お金にはルーズだったようで、周りの人々に金銭的な迷惑をかけていました。こうしたこともすぐにわかります。地図を見ながらママ(パパ)から聞いたこういう話は、ちょうど本の読み聞かせのようで、「へー、そうなんだ」と歴史や人物に興味をもつきっかけになるでしょう。同時に、猪苗代湖の場所は忘れないはずです。
また、猪苗代湖のすぐ西には会津若松市があります。ここは、明治時代のはじめに白虎隊の悲劇があったところです。「会津若松市ホームページ」を開くと、15〜16歳の少年たちが圧倒的な戦力をほこる新政府軍と戦い、敗れて退却した後、飯盛山で自刃した悲劇が書いてあります。飯沼貞吉少年が出陣する時、父も兄も出陣し、家には母と弟、妹しか残されていません。母は「殿様のためにお前の命を捧げる時がきました。父の教え通り、戦場では決して卑怯なことをしてはなりません。」と戒めました。まだ幼さが残る我が子が死地へ向かおうとする時、心の中では号泣しながらもこのように言わざるをえない時代でした。
そして、大事なのはここです。猪苗代町のそばに「野口英世」、会津若松市のところに「白虎隊」とペンなどで書き込むのです。こういう作業をしていくと単なる地図帳が「自分だけの知識の宝庫」に変身します。地図帳を開くのが楽しくなり、社会が好きになること請け合いです。各地を旅行する気分で、子供が習った場所を調べ、いろいろな関連情報を与えてやってください。子供の興味を引き出すには大人のアクションが重要!ぜひ、お試しください。 |