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塾講が語る『秘伝』 |
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第十二巻
社会 其の三“「社会マンガのすすめ」について” |
前回までは暗記法について書いてきました。社会では難しい用語もたくさん出てきますし、歴史になると、なぜこういう争いが起きたのかよくわからない、というケースもあるでしょう。それが続くと社会が嫌いになってしまいます。その解決策の一つとして社会の学習マンガを紹介したいと思います。
現在、鯉城の小5は室町時代の学習をしています。9月中旬に歴史の学習がスタートしましたから、2ヶ月半で室町時代まできたわけです。かなりのスピードといってよいでしょう。すると、よく理解できない、という箇所も出てきます。じゃあ、どうすれば良いのか? そのヒントが歴史マンガです。
「聖武天皇が仏教の力で災いをなくそうと大仏をつくった。しかし、重税に苦しんでいる農民には更に負担を負わせることになった。」ということは生徒も理解できます。しかし、「荘園の寄進」や「執権政治」などの難しい言葉もどんどん出てきます。大人なら、寄進とは寄付のこと、執権も、政治を執行する権力だな、と理解できますが、5年生にとっては理解しがたい語句です。すると、丸覚えするしかない。「毎回、覚えることばっかりでイヤ!社会キライ!」となる生徒も少なからずいます。
詳しく教えようにも、授業時間が倍になるわけではありません。そういう時に歴史マンガが役にたちます。
例えば、奈良時代の記述は、テキストの予習シリーズでは7ページです。しかし、某社の「日本の歴史」(全20巻)というマンガでは1冊(約150ページ)がまるまる奈良時代です。それを見れば、当時の建物や人々の服装、また、登場人物の心理描写などが手に取るようにわかります。これを何度も読んで頭に入れれば、テキストの何倍もの知識が情景と共に頭に残るでしょう(絵は大変記憶しやすいツールです)。
古墳時代に天智天皇の跡継ぎ争いとして壬申の乱がありました。天智天皇の息子の大友皇子と天智天皇の弟の大海人皇子が争い、大海人皇子が勝ちました。授業では、上記のような説明だけで終わらざるを得ません。しかし、歴史マンガを見ると、天智天皇の周りの人たちは、大海人皇子が次期天皇だと思っている。その中で、息子の大友皇子を天皇にしたい天智天皇は悩む。これがこじれると争いは避けられない。それを案じた中臣鎌足は、「自分の目が黒いうちは争いごとは起こさせない」と必死でおさえる。しかし、天智天皇は考えを変えず、ついに壬申の乱が起きてしまう。天智天皇は亡くなる前、大海人皇子を枕元に呼び、「次期天皇は、お前にしようと思う」と言います。大海人皇子の返事によって彼の本心を探ろうとしたのです。それに感づき、命の危険を感じた大海人皇子は吉野山に逃れます。こういういきさつが解れば、壬申の乱が天智天皇の跡継ぎ争いであることも、大友皇子や大海人皇子の名前も頭に残るでしょう。
4年生ぐらいから、歴史マンガを読んでいれば、5年生の授業の時、「歴史博士」としてみんなの注目を集めること請け合いでしょう。そうなれば本人も歴史が大好きになるでしょう。
実は、学習マンガは歴史のストーリーや人物を紹介したものだけではありません。古典文学もあります。「古事記」や「今昔物語」なども1冊のマンガになっています。「今昔物語」は平安時代の文化の中で教えますが、通常なら、どんな内容かも知らずただ書名を覚えるだけでしょう。しかし、この本には「わらしべ長者」や妖怪物など、面白い話がいくつも載っています。マンガなら20〜30分もあれば読めます。勉強の合間にちょうど良いのでないでしょうか?
歴史だけでなく、地理(農業や工業など)のマンガもあります。一度、子供さんと一緒に書店で見られてはいかがでしょうか?そして、子供さんが欲しがったものから与えてやるのが良いと思います。勉強は興味がないと、なかなか進みません。その興味を引き出してくれる一つの道具が上記のようなマンガです。
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