考える眼、捉える眼、感じる眼を育てます。 鯉城学院
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『イソップ株式会社』 (井上ひさし 中央公論社 税込1680円)
 帯には「夏休み、さゆりと洋介の姉弟に毎日届く父の手紙は一日一話の小さな『お話』。物語を通して生まれる新しい家族の姿」と。ひと言で言えば、親の愛に支えられ、姉弟が支え合って成長していく物語なんですけど、内容的には思ったほどクサくありません。お父さんから毎日届けられる「お話」にはちょっとした仕掛けがあって、姉弟の成長物語と徐々に結びついていく、ココがなかなか良くできています。物語の結びはネタバレになるのでここに書くのはひかえますが、子どもの童話とバカにできないおもしろさがあります。ぜひご一読を!
『わっ、ゴキブリだ!』 (盛口満 どうぶつ社 税込1260円)
 著者は元高校の先生。平易な語り口調の文章で、内容も小難しい学術的なモノとは一線を画したエッセイ風。昆虫をはじめとする動植物の本をたくさん書いてます。本書は、どこの家にもいる嫌われ者「ゴキブリ」の生態について日本各地を歩き回って調べた結果を物語的な口調でわかりやすくまとめたものです。本の中にある口絵はあくまでも絵なのでなんでもありませんが、これが学術書にありがちの写真だったら気分が悪くなっていたかもしれないと思うほど全編にわたってゴキブリの生態が詳細に述べられています。読み終わる頃にはゴキブリが好きになるかも!?
※「定番」とは、ここ数年間毎年どこかの学校で出題されている現在の中高入試国語の「スタンダード」の意。
『日本語ってどんな言葉?』 (佐々木瑞枝 筑摩書房 税込1260円)
「一時間おき」は一時間ごとなのに「一週間おき」は、なぜ二週間ごとなのか?  留学生に日本語を教える著者が、彼らとのやりとりの中で初めて気づくふだん着の日本語のおもしろさ、難しさを楽しく描いている作品です。
 いわゆる「言語」をテーマとした読みやすい説明的エッセイです。
『高円寺純情商店街』 (ねじめ正一 新潮文庫 税込420円)
 主人公正一少年は商店街の中でも「削りがつをと言えば江州屋」と評判をとる乾物屋の一人息子。
 感受性豊かな一人の少年の瞳に映った父や母、商店街に暮らす人々のあり様を丹念に描き「かつてあったかもしれない東京」の佇まいを浮かび上がらせたハートウォーミングな物語。本作は、直木賞受賞作品でもあります。
『りんごの涙』 (俵万智 文春文庫 税込460円)
 「目玉焼き」をうまく作れない娘に、「失敗したら、いり卵か、オムレツにしちゃえばいいの」と教えてくれた母とのエピソード(どこかのTVCMで見たような…?)をはじめ、「ことば」を大切にする「歌人」ならではの、みずみずしい感性でつづったエッセイ集。
 表題「りんごの涙」や、「四万十川のウナギ」など、内容はモチロンのこと、文章量的にも入試問題の出典としても扱いやすい作品が目白押しです。
『豚の死なない日』 (ロバート・ニュートン・ペック 白水社 税込1575円)
 ある貧しい農夫が息子のかわいがっていた豚を殺す話で、著者の自伝的作品と言われています。  主人公のロバートと豚のピンキーとの友情や、随所におりこまれたユーモアで読者は引き込まれていきます。テーマは家族を愛することと本当の豊かさとは何かについて。
 いわゆる70年代から始まったヤングアダルト文学の代表作。ストーリーの展開が秀逸で文章も読みやすく、中学・高校入試の出典として好まれています。ちなみに2000年度愛光中で出題されました。
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