考える眼、捉える眼、感じる眼を育てます。 鯉城学院
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『幸福な食卓』 (瀬尾まいこ 講談社 税込1470円 )
 「『父さんは今日で父さんを辞めようと思う』 春休みの最後の日、朝の食卓で父さんが言った。」
 ……という衝撃的な(?)冒頭から始まる物語は、読者をぐいぐい引き込むことウケアイ。
 決して「幸福」とは呼べない設定の作品ですが、淡々としたユーモアあふれる文章でつづられる物語は、全体的に深刻になりすぎず、その点でも魅力的な作品です。
 作者、「瀬尾まいこ」氏は、2001年、『卵の緒』で第7回坊っちゃん文学賞の大賞を受賞し、デビュー。今、最も注目すべき作家の一人です。ちなみにこの作品、吉川英治文学新人賞を受賞しています。要チェック!
『ボクの先生は動物たち』 (今泉忠明 ハッピーオウル社 税込1659円 )
 タイトルからも(表紙画像からも)分かるように、いわゆる「動物モノ」です。カモシカ、イリオモテヤマネコ、コウモリやネズミといった、いろいろな動物とのびっくりする話やおもしろい話が満載。
 写真の掲載が多く、読みやすい文章で、しかもルビもふってあるので、小学生中学年からも十分読むことが出来るでしょう。もともとこの作品は、2002年4月から2年間にわたって「毎日小学生新聞」に連載されたものをまとめた一冊ですので、読みやすさは当然のこと。
 近頃はやりのファンタジー系ばかり読みあさっている小学生諸君、たまにはこういう作品で自然に触れてみてはいかが?
※「定番」とは、ここ数年間毎年どこかの学校で出題されている現在の中高入試国語の「スタンダード」の意。
『エイジ』 (重松清 新潮文庫 税込700円)
 「重松」モノは大きく分けて、中年親父を主人公とした作品と少年を主人公とした作品に分かれますが、少年モノは、要チェック!
 思春期特有のいらだちやもどかしさ、そして少年の成長が「今風に」描かれた「エイジ」は、山本周五郎賞を受賞。中学入試の出典としては、ひっぱりだこの「重松」作品ですが、広島では、2000年度ND清心中入試で取りあげられています。
『「生きもの」感覚で生きる』 (中村桂子 講談社 税込1470円)
 タイトルになっている「ゾウの鼻はなぜ長いのか?」に始まり、「シカの角は、一生のび続けるのか?/ウシの角も生えかわるのか?」……といった、動物に対する素朴なギモンをテーマとして、読みやすくまとめてあります。動物についての「雑学書」のような体裁で、章ごとに細かく分かれているので、「説明的文章」のきらいな子でも、読みやすい一冊。
『ゾウの時間ネズミの時間』 (本川達雄 中公新書 税込714円)
 動物のサイズが違うと、寿命が違い、総じて時間の流れる速さが違ってくる。行動範囲も生息密度も、サイズと一定の関係がある。ところが一生の間に心臓が打つ総数や体重あたりの総エネルギー使用量は、サイズによらず同じなのである・・・という、普段私たちが考えないような、生き物を「サイズ」という視点から考察した生物学入門書。過去、広島城北中学で出題されています。
『鳩を飛ばす日』 (ねじめ正一 文春文庫 税込470円)
 四年生で和菓子屋の一人っ子を主人公にした物語。
 ある日、従妹のみつ子がうちの子になることに・・・。
 妹なんていらない、というボクの心情、引き取られた家庭に徐々になじんでいくみつ子、離れていく妹にふれたときの兄の喪失感。家族を失うさみしさと、家族を受け入れるとまどいや揺れ動く心情を丁寧に描いた作品。「おしっこと神様」を改題。
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