考える眼、捉える眼、感じる眼を育てます。 鯉城学院
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『クジラ 大海をめぐる巨人を追って』 (水口博也 金の星社 税別1200円)
 水口博也氏はフォト・ジャーナリスト。クジラやイルカの調査研究で有名です。氏の著作は数多くありますが、岩波ジュニア『クジラ大海原をゆく』は生きたクジラを観察し、その生態と魅力を読みやすい文章と迫力ある写真でつづった名作で、幾度となく入試素材文として取り上げられましたが、残念ながら絶版。文字通りの幻の名作となってしまいましたが、この度、新たに子ども向けのクジラ紹介本として本書が発刊されました。
 ザトウクジラの大回遊。エサの豊富な北の海から、出産・子育てをするために南の海へと何千`もの旅をします。ザトウクジラを追ってその勇壮な生態を口絵と文章でわかりやすくまとめています。やっぱりコレ、ねらい目でしょうね!
『東京坊っちゃん』 (林 望 小学館 税別1400円)
 戦後の十分にモノのなかった時代に少年期を送った筆者のエッセイ。「両親がいて、兄がいて、そしてやがて妹が生まれて、まだそこらじゅうに原っぱがあって、祖父母もみんなこの世にあって……、あのなつかしい時代! あの場所にもう一度戻ってみたい、と、そう思ってぼくは、この本を書いた。少年の、少年ゆえの幸福は、あさがおの花のように儚かったが。」という、前書きからも分かるように、少年時代の日常をほのぼのと描いた作品。主人公が思いを寄せる女の子にまつわるエピソードを描いた「サナエちゃん」はオススメです。少年の純粋な目を通して振り返られる「戦後日本」。黒柳徹子「小さいときから考えてきたこと」とどこかしら通じるところがあるこの作品、ぜひご一読あれ。
『バッテリー』 (あさのあつこ 角川文庫 税別514円)
 作者は青山学院大学文学部卒業。「バッテリー」で野間児童文芸賞、「バッテリー2」で、日本児童文学者協会賞を受賞しています。
 作者自身がノートルダム清心中学校に足を運んだり、広島学院中学校の2005年度入試国語出典として同作品が取りあげられたりするなど、何かと話題の多い作品です。
 いわゆる「スポ根」ものとは違い、「協調性」など皆無とも言える孤高の天才投手の物語である点が、人気のヒミツ。「バッテリー」〜「バッテリーY」まで、全6巻となる人気シリーズです。
『遺跡が語る日本人のくらし』 (佐原真 岩波ジュニア新書 税別740円)
 遺跡の発掘から得られた資料をもとに、「どんな絵を描いていたの? どんな食事をしていたの? 古代日本人にとっての戦争は?」といったことがらを、実証的に想像力豊かに考えてゆく一冊。
 「考古学」というと、一般に難解なイメージがつきまとう分野ですが、小中学生にも読みやすい文章レベルに仕立ててありますので、興味をもって読み進めることが出来るでしょう。ぜひ一度はふれておきたい分野としてオススメです。
『小さな町の風景』 (杉 みき子 偕成社 税別1200円)
 中学入試国語出典としては、定番中の定番です。タイトルのように、「小さな町」の風景を描いた、詩のように美しい物語を集めた一冊です。内容は8つの章に分かれていて、すべて「○○のある風景」となっています。派手なストーリー展開はないものの、しみじみと心温まる作品が、ぎっしり詰まっています。少年・少女の心情を細やかに描いているので、問題として使いやすく、これまで幾度となく入試出典として取りあげられてきました。「小さな雪の町の物語」とあわせて、ぜひ読んでおきたい作品です。
『科学の考え方・学び方』 (池内 了 集英社 税別780円)
 筆者である池内氏は、国際的宇宙物理学者です。科学をこよなく愛しながらも、現代社会と現代科学の問題点を鋭く読み解いていく著作が多く,岩波ジュニア新書の『科学の考え方・学び方』は入試出典としては超有名です。これまた入試重要出典の岩波少年文庫『科学と科学者のはなし―寺田寅彦エッセイ集』も池内氏の編集です。
 現代科学にいま何が起きていて,それが私たちの生活にどうかかわっているのかを述べた『科学は今どうなっているの?』も注目しておきたい作品です。
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