考える眼、捉える眼、感じる眼を育てます。 鯉城学院
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『ほんまにオレはアホやろか』 (水木しげる著 ポプラ社 税別 650円)
 『ゲゲゲの鬼太郎』というテレビ番組は当時大ヒットしましたが、好きなこときらいな子がはっきり分かれていたような気がします。水木しげる氏は妖怪マンガの第一人者で、一番の出世作が『鬼太郎』です。でも氏の自伝的エッセイも定評があります。コミックにもなり、NHKでドラマ化もされた『のんのんばあとオレ』は氏の原体験とも言える少年時代の様々な出来事が温かく描かれています。本書も氏の自伝的作品ですが、子ども時代だけでなく、戦時中の出征話から、戦後漫画家として食べていけるようになるまでの半生が多くのエピソードを通して描かれていきます。子どもでも楽しく読める文体で、思わずニヤッとしてしまうユーモア満載の本書、今流行りのスローライフに通じる安らぎも漂う「生き方ガイドブック」としてもオススメです。
『Teen Age』 (双葉社 税別 1300円)
 「キッドナップ・ツアー」の角田光代、「卵の緒」の瀬尾まいこ、「午後の時間割」の藤野千夜、「十二歳」の椰月美智子など、中学入試をはじめとして、入試問題でも取りあげられることの多い人気作家の短編小説をより集めたアンソロジーです。
タイトルからも分かるとおりの「十代」の感性を通して描かれたそれぞれの物語には、大人にとってはどこかなつかしく、、小中学生にとっては共感できる部分が多くあるはずでしょう。中学入試・高校入試を問わず、いずれの作品も女子校を中心として、どの学校で取りあげられてもおかしくないものばかりです。「十代は可笑しいことがいっぱいあった。そして、ときどき焦って、ふと痛みもあった」というコピーどおり、それこそ「ビミョー」な十代をモチーフにしたこの単行本、小学6年生、中学3年生は必読かも!?
『こころの処方箋』 (河合隼雄 新潮文庫 税別420円)
 中学入試の定番中の定番です。受験生であれば、一度はどこかで読んだことのある文章のハズ。「心理学」というと、なにかこう、小難しいことばかりをならべたてたもののように感じますが、身近な例を挙げながら分かりやすく説明してあるこの文章は小学生でも十分に読みこなすことが出来るでしょう。「心のしくみ」というと多少大げさに聞こえるかもしれませんが、たとえば「こわい」とはどのような感情なのか? 「うらやましい」とは? といった、だれしも経験のある内容をモチーフにし、章立てになっている文章ですので、読みやすく、理解しやすいことうけあいです。
  心理学の入門書として、受験生ならば一度は是非読んでおきたい一冊です。
『キッドナップ・ツアー』 (角田光代 新潮文庫 税別 420円)
 「夏休みの第一日目、私はユウカイされた」…こういう書き出しって、はは〜んとウラ読みするもんですが、やはり思った通りの内容。セブンイレブンに新発売のアイスクリームを買いに出かけた私〈ハル〉をユウカイしたのは、二ヶ月前に母と別居した父です。結局ハルは、甲斐性ない、だらしない、お金ない、の3N(ナイ)オヤジと二人で当て所のない旅をします。安宿、民宿、温泉宿、お寺とわたり歩きながら、父親は母親と電話で交渉。ハルはだんだん悲惨な状況になっていく旅の中で、だめオヤジを認めていきます。お決まりのハートウォーミング系ですが、このだめオヤジがなかなかいい味だしてるんですよね。
『ふしぎなことば ことばのふしぎ』 (池上嘉彦 筑摩書房 税別 1200円)
 これまた、入門書としては定番中の定番。
「ことば」つまり「言語論」を出題する学校が多い中、まずはふれておきたい作品です。人間の言葉と動物の言葉のちがいからはじまり、人間の言葉とはどういったものか? から始まり、詩のことばの特徴まで、分かりやすく解説してある作品です。ロジカルでありながら、「なぞなぞあそび」の要素も取り入れながら「ことばとはなにか?」をかみくだいて飲み込ませ、考えさせてくれる文章です。このレベルの文章が読めないようでは、中学入試にはのぞめない、といっても過言ではありません!
『約束』 (村山由佳 集英社 税別 1680円)
 ワタル、ヤンチャ、ハム太、ノリオは仲良しの4人組。みんな小学4年生。ヤンチャが原因不明の病気で入院してしまい、半月後にお見舞いのお許しが出て行ってみると、ヤンチャはやせ衰えていました。ワタルは、タイムマシンで未来へヤンチャを連れて行き、今より進歩している医学でならヤンチャを治せると思い、タイムマシンを作り始めましたが、ヤンチャは完成の前に亡くなってしまいます。友人との「別れ」そして「死」というテーマとしては一度はふれておきたい内容です。
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