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悲しきガキ大将の生き様を描いた表題作と在日朝鮮人の子としてのヨン君(ヨン様じゃない)の素顔を描いた『遥い町(とおいまち)』の中編二編を収録。
かつて信さんと友人だった「私」が故郷の炭坑町に帰省して回想するところから物語は始まります。養子にもらわれたとたん実子ができたために義理の両親から疎まれ荒れた行動をとるようになった信さんが心を許したのは「私」の母でした。愛する妹のためにせいいっぱい尽くす信さんの生き様は決して札付きの悪のそれではありません。複雑な家庭環境に生きる信さんという子どもを通して愛情の大切さを古くさいけど懐かしい手法で描いた作品です。
本書は御三家の雄=麻布中学校で2004年度に出題されました。2005年度もまだ目が離せない作品と言って良いでしょう。 |
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| 『ホンモノの思考力』 |
(樋口裕一著 集英社新書 \660) |
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明快な論理をどのように構築し、展開していくかについて、二項対立思考法・型思考法といった方法論とその背景を論じています。こう紹介すると難解な文章に思われるかもしれませんが、論理思考テクニックの指南書を標榜しているため平明でわかりやすい文章で読者に語りかけています。特に筆者の提唱する「口グセ練習法」はなるほど!と納得される人も多いでしょう。著者である樋口氏は大学受験の小論文指導の一人者です。高校生に指導している普段の感覚そのままに、論理的思考のコツのパターン化から反復練習という「受験学習のツボ」をおさえて語っているという点が本書のわかりやすさの理由でしょう。論理思考ビギナー向けのマニュアル本として読めば、有意義な一冊。2004年度入試では名門浅野中学校で出題されました。 |
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| 『女の日本語 男の日本語』 |
(佐々木瑞枝著 ちくまプリマーブックス 1200円) |
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横浜国立大学留学生センター教授という立場の著者が、多くの留学生に日本語を指導しながら気づいた日本語の面白さと日本文化の特徴をまとめた本です。「1時間おき」は一時間ごとなのに、「一週間おき」はなぜ二週間ごとなのか? 「お転婆」は女の子、男の子なら「お転爺」とならないのか?……というような普段何気なく使っている日本語を文化の異なる留学生から指摘された著者の驚き体験がつまっています。
「 」の会話を多用しているので、小学生でも、サラッと読めるでしょう。また、「ことば」は中高入試のキーワード。是非おさえておいていただきたい一冊です。 |
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| 『日曜日の夕刊』 |
(重松清著 新潮文庫 629円) |
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『ビタミンF』が直木賞を取ったからみんなが注目したというわけではないでしょうが、首都圏をはじめとし、中学入試において、2003年は「シゲマツ」の年でした。2002年に刊行された『きよしこ』は桜陰中と筑波大附属中、香川県で、文庫化された『日曜日の夕刊』は、愛光中・サレジオ中・明大中野中・大妻多摩中・横浜雙葉中・島根県で、『半パンデイズ』が、暁星中と成城中、『エイジ』は東京電気中、『ビタミンF』が公文国際中…。ここまできたらいささか食傷気味です。
少年を主人公とした物語はもとより、「大人向け」の重松作品も中高入試出典図書としては、要チェック。しばらく目が離せない作家の一人です。 |
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| 『春の数えかた』 |
(日高敏隆著 新潮社 1300円) |
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大御所日高さん。日本動物行動学会の生みの親であり、日本における動物行動学の権威でもある日高さんの著作の特徴は読みやすい文体です。学問的にはかなり難しい内容なのに小学生でも読める文章でさらりと書いてしまうのがスゴイ。
『春の数え方』は2001年12月に刊行され2003年度入試では狙い目だった作品です。同書は第50回日本エッセイスト・クラブ賞を受賞しています。
他の作品では、「動物の言い分 人間の言い分」「生きものの世界への疑問」「昆虫という世界」などがおすすめです。 |
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| 『地球をこわさない生き方の本』 |
(槌田劭著 岩波ジュニア新書 780円) |
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簡単に言えば、「環境問題」についての本。工業文明が発展し、豊かな社会になるにつれて、豊かな社会と引きかえに、人間は自分たちの住む地球をこわし続けています。大切な地球をこわす物は何か、どうすれば地球を守れるかを論じています。これって環境系の文章のおきまりのようなものです。こういった頻出テーマには一度は必ずふれておき、論の展開に慣れておくこと、そして、環境分野の知識を身につけておくことは、中学受験にはおいて、大きなアドバンテージになることまちがいなしです。 |
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